からっぽに満たされる 5
からっぽに満たされる 5
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pottery, glaze, foil
h: 13, w: 7.5, d: 8 cm
2024
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Artist Comment / 高嶋英男 Hideo Takashima
「からっぽに満たされる」という作品は、人や動物など生物の顔の部分を花瓶や壺などの陶器の口の部分に置き換えた肖像のシリーズです。ひとつひとつの作品は焼き物の土を使い、手びねりで中を空洞にしながら制作をしています。顔には穴が空いており、その表情は見えませんが佇まいや仕草などから一点一点の存在の輪郭を感じ取ることが出来ます。
「からっぽに満たされる」という言葉は何もないということではなく、多様な可能性を内包する余白に満ちている状態だと言い替えることが出来ます。顔という特徴を表す部分があえて「からっぽ」になることで地と図が反転し、イメージが広がるきっかけが生まれます。
「美術」と「工芸」、「有」と「無」など色々な物事の境界線を行き来しながらその狭間に生まれる存在を捉え、思考や感情の「うつわ」になるようなものを作りたいと思う自分がいます。