生命掌（せいめいしょう）

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掌（てのひら）マッサージによって読み解いたその人の生命エネルギーを写し取る、というテーマで描かれた池上の木炭ドローイングシリーズを原画とし、ノマルがシルクスクリーン版画によって作品化。
原画の重厚さと木炭の質感を表現するため、濃淡を3版に分けて黒インクを刷り重ねています。印象を形にする刷り師の緻密な作業によって、シルクスクリーンならではの魅力も感じられる作品となりました。全８点組でオリジナル封筒にセットされています。


ディレクター林聡の手記（2024年冬）より

池上くんの指圧ドローイング。彼は掌をマッサージしてその人の生命を読み解く。そしてその印象を木炭紙に真っ黒に木炭を塗った画面から指で光を探すように描いていく。それはまるで生命が写し取られたように感じる。描かれた掌はパワーを湛えている。昔、蔡國強と気功師の書いた書をシルクスクリーンで刷って、それを本にする仕事をした。一年を通じての身体と漢方薬に関する漢詩で、生命暦という作品となった。その時、蔡さんがこの書のパワーはどんな方法で複製しても消える事はないと言った。今回の池上くんのドローイングもそのパワーを宿したまま、シルクスクリーンの版画にしようと思う。
池上恵一版画集「生命掌」。８点組３００x１９５m m、６０セット。これらは生命の護符となるだろう。

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池上 恵一 Keiichi Ikegami
京都精華大学大学院美術研究科修了。
病弱だった幼少期、両親の食養法に救われる。以来、人間にとって健康とは何かを探求しさまざまな手技療法や武術を習得。日常生活の中で身体にうまれる「凝り」に魅了され、人の肩や背中を揉んだ手の記憶をもとに、指圧ドローイング・彫塑制作によって作品を展開。