HERE & THERE
HERE & THERE
inkjet print on paper, wooden frame
h: 25, w: 100 cm (sheet) / h: 27.2, w: 102.4, d: 3 cm (frame)
ed. 15
2024
* ご注文より納品まで約4週間程お時間を頂戴いたします。
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HERE & THERE
見ることと聞くこと。
見るとは、何を見ているのだろう?
聞くとは、何を聞いているのだろう?
目はいつも「ここ」ではない「そこ」を見ている。
耳はいつも「そこ」ではない「ここ」を聞いている。
目と耳はそれぞれ別の世界を体験している。
目と耳と脳は
「 ここ」と「そこ」のズレが創り出す世界を体験している。
ー藤本由紀夫
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「Sound and Vision」展 (2024.2.10 - 3.9 at Gallery Nomart)でのアーティスト・ステートメントより
Sound and Vision
Don’t you wonder sometimes
‘Bout sound and vision?
ときどき不思議に感じないかい
音響と視覚について
ー David Bowie “Sound and Vision”
視覚と聴覚
大学生の時、指導教授から「視覚は積分で、聴覚は微分である」と突然言われ茫然としている私に「具体的な例を挙げると」と教授は話を続けた。
「ビデオ映像を鑑賞している時に、一時停止ボタンを押したらどうなる?」と問いかけすぐ「つまり時間を止めると、画面は静止画となって目の前に現れているけれど、音はどうなっている?何も聞こえないよね」。
同じ世界にいても、視覚と聴覚で体験する世界は異なるという事実。視覚の世界は「静止」するのに対し、聴覚の世界は「消滅」する。
そんなsoundとvisionを相手に表現に取り組んでいると、また新しいwonderに出合う。
COMPOSITION
マルセル・デュシャンは「芸術とは選ぶことだ」と言った。そして「赤い絵の具を選ぶ、青い絵の具を選ぶ、選ぶのは絵の具である必要はない、既製品を選んでもよい」と続ける。
デュシャンに倣えば「作曲とは選ぶことだ」と言える。そして「音を選ぶだけではなく、色を選ぶ、文字を選ぶ、モノを選ぶ・・・」となる。
soundとvisionによるcomposition、私には一番合っているような気がする。
藤本由紀夫 Yukio Fujimoto