Pencil 3-1
Pencil 3-1
silkscreen on kakita, wooden frame
h: 56, w: 76 cm (sheet) / h: 71, w: 91, d: 2.8 cm (frame)
ed. 17
2015
* 送料は別途見積りいたします。
ギャラリーノマルにて2015 -2018年迄の間に計7回開催された、木村秀樹の過去・現在・未来の仕事をシリーズごとに特集するプロジェクト、“Hideki Kimura: Project Periods 2015 - 2018”。その各回ごとのテーマに沿って新たに計10点の新作版画を制作・発表しました。
"Pencil 3 - 1”は、木村の70年代の作品を代表するPencilシリーズのコンセプトを元に、当時のフィルムを用いて現在の新たな視点で制作された、同プロジェクト1回目"Period 1: Pencil / Frosted Glass"時に発表されたシルクスクリーンプリント作品です。
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Artist Comment / 木村秀樹 Hideki KIMURA
第1回のPeriod展では、70年代に制作したシルクスクリーン作品から、ペンシル2のシリーズ、スリガラスのシリーズ、そしてブラインダーのシリーズをピックアップして展示。
●鉛筆を持った手は、イメージすなわちイリュージョンとして見なされる時、地となる方眼紙は、淡いブルーの背景として遠ざかりますが、手と鉛筆がインクで出来た皮膜である事を暴露されると、定規としての姿を現します。ここにある方眼紙は、虚と実の狭間に揺れる境界面と言えますが、その境界面上に存在する事を、一種の特権性として許可された存在、それが原寸大という可視的な概念だと思われます。
Pencil 1のシリーズ(1972年制作)と Pencil 2のシリーズ(1974年制作)は共に、支持体として既成の方眼紙を使用していました。 [Pencil 3-1]は、かきた紙を支持体として、1mm方眼をシルクスクリーンで刷っています。かなりの技術力が必要ですが、版画工房ノマルエディションの刷り師、吉田亘の尽力の賜物です。
原寸大のイメージ、ポジティブの表と裏、両面を使用、イメージの規則的組み合わせ、というPencil 2のシリーズ(20種類の組合せからなる)の基本的な制作原則を全て示す作品となっています。